「?……あのっ!!」 闘華は紅拳の行動の意味がわからず、その後ろ姿に声を掛ける。 「私の用件は、済みましたよ……」 紅拳は顔だけを後ろに向け、口を開く。 「貴女に親衛隊の隊員を紹介しなければ、なりませんからね?」 自分の用事は済ませたとばかりに、紅拳は鬼鴉の要件を声にする。 (……やっぱり、闘兵衛に似てるな……) 闘華は少し呆れて苦笑を漏らすと、紅拳の背中を追い掛けるのだった。