「一度だけ、その無手の技を何処で覚えたのか、その男に聞いた事があるのですが……」
闘華の次に放たれるであろう言葉を、紅拳は息を飲んで待つ。
「獣は、牙や爪の使い方を習ったりはしない」
淡々と、闘華は闘兵衛に聞いたであろう言葉を、口にする。
「俺が使うのは五体という牙や爪の、生物を殺す為の業だ……。と、言っていましたね」
「独学、か……」
闘華の説明に対し、紅拳は少し思案にふけると呟いていた。
おそらく闘華と紅拳は、闘兵衛のその言葉の本当の意味を、把握出来ていない。
要するに人を殺す為に覚えた技術では無く、最初から備えていたモノ。
ある種の生物が持っている、猛毒だといっても、過言ではなかった。
