「強者は、何人いても困りませんからね」
闘華の言葉に、ぴしゃりと紅拳は答える。
「……それに、彼は試合で何十回負けても、本番で一回だけ勝てばイイと言ってましたから」
紅拳はそう補足を付けながら、闘華の傍へと歩みよっていく。
それは、事実であろう。
所詮、試合とは試し合いでしかない。
結果は結果だが、ソレは生命を賭けた実績とはいえないだろう。
「そうですか……。私を嫌っていると思っていたので、怒りだすかと構えていたんです」
「彼が嫌っているのは、世襲、血筋、血縁というヤツです」
闘華は危惧していた事を口にするが、紅拳は即答で返し、さらに口を開いていた。
