(何処も、一緒ね……?均衡を保とうとする者。自分の優位を、守る者。ヒトに取り入ろうとする者……) ヒトとして、さも当たり前な対応に闘華は、思考を巡らす。 どのような人種であれ、嫉妬や猜疑、羨望や軽蔑というモノは嫌悪しながらも人間が備える感情である。 どんな組織でも、所詮は人の集まりなのだから、全員の意識が変わらなければ、その程度なのだろう。 (御大層な目的があっても、人間の本質は変わらないか……) 闘華はロインの背中を見つめて、心の中で呟くのだった。