「しかし……、ランス殿達は、理解しているのでしょうか?」
ロインは不安げな表情を浮かべ、問う。
自信家ほど、自分以外を認めないモノである。
ソレを認めてしまえば、自分の存在価値を見失ってしまう。
ロインが危惧する所は、ランスらが頭の切り替えを出来るかにあった。
「……アイツらも馬鹿ではないんだ、わかっているだろうよ?」
鬼人は、即答でその言葉を否定する。
アレだけの行動力と有能性を見せつければ、その効力は容易にわかるだろう。
しかしながら、人間とは優れたモノを認めたがらない生物である。
自分の常識と他人の常識が一致するかは、別であった。
