鬼 鴉【総集編】



「しかし……、ランス殿達は、理解しているのでしょうか?」


ロインは不安げな表情を浮かべ、問う。


自信家ほど、自分以外を認めないモノである。

ソレを認めてしまえば、自分の存在価値を見失ってしまう。

ロインが危惧する所は、ランスらが頭の切り替えを出来るかにあった。



「……アイツらも馬鹿ではないんだ、わかっているだろうよ?」


鬼人は、即答でその言葉を否定する。

アレだけの行動力と有能性を見せつければ、その効力は容易にわかるだろう。


しかしながら、人間とは優れたモノを認めたがらない生物である。

自分の常識と他人の常識が一致するかは、別であった。