「……偽っていたのは、私も一緒か……」
「……」
自嘲気味に呟き続けている桃華を、ロインは黙って見守る。
暗く、深い部分まで入り込んでいく感情には、誰にも立ち入る事はできない。
「兄、いやっ、鬼人様に伝えて下さい……。私は鬼鴉に参加する、と」
桃華は顔を上げて自分の出した答えを、ロインに向かい発していた。
「ソレは、どういう意味です?」
出された解答に、ロインは訝しげな顔を浮かべて尋ね返す。
「私が求めた血の繋がりは、もう、ありません。……互いに、身分を偽った兄妹同士が出会ったのだから、ソレは運命という事です」
桃華はそう説明すると、真っ直ぐにロインを見つめる。
強い意志の篭った瞳ではあるが、どこか不自然な輝きがあった。
