「確かに貴女のお兄様とは……、鬼人様が桃太郎を名乗っていた頃からの付き合いです。……恋人かどうかは、想像に任せますワ?」
ロインは軽く微笑むと、答えをはぐらかす。
曖昧な答えこそ、大人の男女の関係なのだろう。
「……っ」
桃華は一瞬沈黙してしまい、次の言葉を出せずにいた。
「……トウカ様。貴女は鬼人様について、何か聞きたいのですね?」
ロインはその様子を察して問うように声を掛けると、桃華は静かに頷く。
「いいでしょう。答えられる限り、答えます」
全てを悟ったかのようにロインは呟き、椅子に腰掛けるのだった。
