「鬼鴉と敵対する……、という事ですか?」 「ま、当面はな……」 皐月は質問とも確認とも取れる問い掛けを口にすると、闘兵衛は腕を組み淡々としながらも、即答する。 「海を渡るのですか?」 「……それしか、なさそうだ」 さらなる皐月の問い掛けに対し、闘兵衛は海を眺めながら、そのままぶっきらぼう言い放つ。 「……お供させて、もらえないでしょうか?」 皐月は大太刀を鞘に納めると、闘兵衛に訴えかけていた。