『ブゥンッ』 皐月は肩に担いだ大太刀を、大上段より振り下ろす。 厚み、幅、通常のソレの二倍もある太刀は、中空で加速し風を切り裂くように、闘兵衛の頭上へと振り下ろされる。 『ザァッン』 砂埃が舞い、砂浜を太刀が断ち割った。 闘兵衛はその斬撃を身体を捩らせ、右側面に避けている。 そのまま、大太刀を身体ごと振るって体勢を崩した皐月へと、向きを変えたのだった。