「俺の名前は、禁太郎。アンタに話しがあるんだが……」 「……チッ!!俺には、話しなんざ、ねぇ」 闘兵衛は、禁太郎と名乗る人物の申し出に舌を打ち鳴らすと、長椅子から立ち上がり居酒屋を後にする。 あからさまに、闘兵衛はアテが外れたという表情を浮かべていた。 まさしく、釣りである。 公の場にて、闘兵衛は餌として存在していた。 自分に関わる人間を、釣ろうとしている。 引き寄せられたのが雑魚では、話しにならない。 ならば、別の場所に移動するしかなかった。