「……医務室で治療しようと思って、ね」 紅拳は痛めた左腕を摩りながら、呟く。 「そうです、か……」 ロインは不安げな顔を浮かべ、紅拳を見る。 互いに、微妙な間が生まれたのは確かであり、沈黙が訪れていた。 「おや?鬼人殿は、何処に行かれたのかな?」 沈黙を破るかのように、紅拳は辺りを見渡す。 鬼人の不在に気付くと、ロインに尋ねる。 「……鬼人様は、只今、妹君の部屋に行かれております」 紅拳とジェノスが見つめる中、ロインは淡々と、返答していた。