「……で、黒鬼は?」 鬼人はジェノスの隣にある空席を見て、ロインに尋ねる。 「はい。只今、医務室で怪我の治療中です……」 ロインは良く通る、澄んだ声で即答した。 「はっ!だらしねぇな?……ウチの親衛隊長サンは、何個大隊にヤられたんだぁ~?」 ロインからの報告を聞いたブレイドは、大袈裟な身振りで口を開く。 礼節を欠いてはいるものの、核心を突く言葉でもあった。