鬼人は闘兵衛の奮闘ぶりを、静観している。
(なかなかの、体術だ。……しかし、残念だな?刃物を持っていれば、あるいは、勝てるかもしれんのに……)
鬼人から見れば、黒鬼と闘兵衛は大人と子供程の体格の差があった。
武器を持てば互角ともいえるが、身長では闘兵衛の頭二つ分程、体重では倍以上もある。
はっきりといえば、犬と獅子、位の差があった。
いくら犬が吠えようが、噛もうが、引っ掻こうが獅子に通用するハズもない。
獅子の牙によって、犬は噛み砕かれる。
牙とは、跳び膝蹴り。
黒鬼の強烈な跳び膝蹴りが、懐に潜り込む闘兵衛の動きに合わせ放たれ、吹き飛ばすのであった。
