(俺は……、また、間に合わなかったのか!?) 闘兵衛の脳裏に殺された父親と姉の姿がよぎり、傷を刔る。 そして、桃華の姿がソレに二重に被った。 「ウワアァァァァァァァァッ!!」 闇夜に、闘兵衛の叫び声だけが響く。 今まさに、悲劇が繰り返されようとしている。 胸の奥に沸き立つ煮えたぎる感情を、闘兵衛は解放するように色濃く爆発させるのだった。