鬼人達が立ち去り、半刻ばかり過ぎていた。



板張りの壊れた塀の瓦礫から、頭部より血を流す闘兵衛がはい出て来る。




『ドンッ』


「……っクソがっ!!」


闘兵衛は怒りに任せて、力いっぱい右拳で、塀を叩く。


黒鬼の金砕棒による一撃をギリギリ鉄甲で防いだとはいえ、その衝撃で、気を失っていたようであった。