「あの男をこのまま死なせるのは……、非常に惜しいと思いませんか?」 歩を進めながら、雑木林を抜け出た紅拳は改めてジェノスと視線を交わらせて、声を掛ける。 「嬢……。自分もそう思いますゼ?あの男を、助けてやって下せぇ……」 訴えるような口調で声を発し、ジェノスに向かいヴォルトは深々と頭を下げた。 「っ!!」 多少の顔見知り程度で、ここまでヴォルトを熱くさせるとは、余程の人徳なのであろう。 ジェノスは闘兵衛に対して、感心すると共に少しダケ嫉妬を覚えた。