「「っ!!?」」 結末を、鴉の勝利を目撃したジェノスらは、息を呑む。 腹部から背中に突き出た太刀は、確実な決着であると思えた。 勢い余り、ぶつかるように闘兵衛と鴉の身体が重なり合った刹那、紅拳はその異変に気付く。 「背、撃……」 鴉の体躯が、宙に浮く。 見知った技― それこそ、紅拳が闘兵衛と戦った時に放った技である。 絶妙にして、見事な一撃だった。