「……アレは何だイ?」 ジェノスは率直に、答えを探る。 その視線は闘兵衛と鴉から離れていないのだが、空間に張り巡らされている感覚は紅拳の一挙一動を、見逃さない。 「鬼鴉の、守護者……。鬼に憑く死神……」 紅拳は呪文のように唱えると、遠い目で闘う2人を見詰めていた。