「……見せてもらおうじゃないか?あの男の最期の戦いを……」 これまでにない程の冷酷な表情で、ジェノスは口を開く。 「……私も観戦したいんだが、よろしいか?」 ジェノスらの後方から不意に、女性の声が掛けられる。 崖から雑木林まで、隠密行動で移動して来たハズであった。 自分達以外の何者も存在するワケがない。 「っ!?」 ヴォルトは過剰反応気味に後方に振り返り、その声の主を確認した。