闘兵衛と鴉が向かい合う中庭から、かなり離れた雑木林の中にジェノスとヴォルトの姿がある。


雑木林は高い位置にある為、中庭を見下ろすような形となっていた。


ジェノスらは細心の注意をはらい、息を殺し、自らの存在を消している。


闘兵衛と鴉の察知する能力は、はるかに人智を超えていた。


感知されては、闘兵衛と鴉の闘いに水を差す事となる。


観客は、おとなしく観るダケなのだ。