―蛮族の城―



孤島に到着した銃佐ェ門らの予想に反し、島内はもぬけの殻であった。


闘兵衛と鴉、双方の遺体や生存の確認どころか、鬼人、黒鬼にロインらの死体も蒸発したかのように、存在していない。


まるで此処で繰り広げられた激闘が、幻だったかのようであった。


銃佐ェ門らは島中を捜索したが、それらしい形跡を髪の毛一本すら、発見できない。


先にあった蛮族と鬼鴉の戦の被害状況も重なり、判断の難しい状態となっていた。