そして、闘兵衛の攻撃はいまだ終わらない。 『グチンッツ』 鈍い、音― 頭突き、である。 人間の五体の中で、一番重く、強力な塊― 弱点とも捉えられる頭部だが、使い方次第では、鈍器にもなる。 精練された技術も、卓越した体術でもない。 単純で野蛮で、原始的な一撃。 不器用なその攻撃は、人として諦めない生きる為の、意地でもあった。