闘兵衛は旅支度を整えると、玄関へと向かって歩いて行く。 「……俺の勘だが、この事件はかなりの厄介事だと思う。……何故、お前は行くんだ?」 紙洲は、なんの利益にもならない闘兵衛の旅立ちに、疑問をぶつける。 「アイツに借りがある。……俺はソレを返さないと、いけない」 闘兵衛は紙洲の方向へと振り向かず、そのままの態勢で答えていた。