「トウベェさん、は?」


周りを見渡し闘兵衛の不在に気付いたアークは、不安げな表情で、桃華に問い質す。


「応戦して、おります。私は、救援に向かいますので……」


「……お供、致します」


桃華は帯を絞り直すと、太刀の位置を確かめる。

そのまま表情を引き締めて、口を開く。


その気配を察知したのだろうか、アークと数名の元親衛隊の人間が、戦闘体勢をとり、桃華に続こうとした。