桃華は緊張感を持ったまま鴉と相対しており、太刀を掴むその手に、汗が滲む。 鴉は距離をとったまま、仕掛けて来ない。 今は、ソレが幸いだといえたが、安心は出来なかった。 皐月の容態も気になる所だが、闘兵衛と銃佐ェ門に任せておけば、イイだろう。 それを護る事が、自分の役目であると、桃華は思っている。 「……バカなっ!?」 銃佐ェ門の怒鳴り声が、後方で響いた。