その斬撃は、皐月の背中の左肩から右の腰辺りまでを、袈裟斬りに裂いている。 「……クソッ!なんなんだっ!アイツはっ!?」 銃佐ェ門の口から緊急を擁する言葉と共に、鴉に対する恐怖がもたらされていた。 「……チッ!?」 苦痛に歪んだ表情で桃華は、舌を打つ。 その理不尽さに、冷や汗が止まらないかった 鴉を抑える事が、自分にできるか判らない。 しかし、今は皐月の処置を銃佐ェ門らに任せるしかないのだと、桃華は感じていた。