あまりの殺気に、闘兵衛の表情が強張る。 殺意の塊― そうとしか思えないほどの、存在感である。 むしろ、人とは思えないかのような殺気― 人や、獣とも違う、どす黒い殺意― 銃佐ェ門を始め、桃華や皐月も青ざめる。 絶対に出会ってはいけない、邪悪なる者― 銃佐ェ門らは、一瞬だけ恐怖に呑まれながらも、すぐに陣形を整え、臨戦体勢をとる。 ただ、闘兵衛だけが、その恐怖に顔を歪めているのだった。