玉座の間― この部屋が、この城の建物の中で一番奥に存在している。 他に調べるべき部屋は、なかった。 だが、玉座の間には側面に扉が列なっており、そこを開けるしか、先に進む方法がない。 仕方なしに、慎重に扉を開いた闘兵衛らの目に映ったのは、大きく切り広げられた中庭と、1人佇む男性の姿であった。 「……鬼人……」 その姿を、天敵の姿を認め、闘兵衛は呟く。 鬼鴉は、今、最終局面を迎えようとしていた。