『ドウゥッンッ』 『バシャァッッ』 火繩銃が火を噴き、黒鬼の頭部を銃佐ェ門が後方から、超至近距離で吹き飛ばす。 脳髄と脳漿を前方の床にぶちまけながら、黒鬼は即死した。 「「……」」 呆気ない怪物の最期に、全員が息を飲む。 「……コレが、テメェが求めた力の末かっ!?」 終幕の沈黙を最初に破り捨てたのは、闘兵衛であった。 柘榴のように頭部を破壊された黒鬼の骸を前に、闘兵衛は叫び掛ける。 悲鳴にも近いその叫び声は、闘兵衛の本心の言葉でもあろう。 虚しさだけが、闘兵衛を支配するのだった。