常人ならば、即死に値する衝撃であった。 それほどの威力を持った闘兵衛の一撃さえ、今の黒鬼には通用しない。 肥大化した黒鬼の筋肉は闘兵衛の蹴りを吸収し、耐え抜いた。 「っ!?」 闘兵衛は苦悶の表情を浮かべ、驚く。 黒鬼は、闘兵衛の蹴り脚を掴むと、まるでゴミを投げ棄てるかのように、その怪力で闘兵衛を空中へと放り投げたからであった。