秀才― その才能は知識だけではなく、剣の腕前にも反映されている。 才色兼備という言葉がこれほど似合う女性は、他にはいないであろう。 しなやかに、一投足で間合いを詰めるロインは、その刃先で桃華の首筋を狙い撃つ。 「っ!?」 その疾さと鋭さに、桃華は舌を巻く。 ロインがここまでの使い手とは知らなかったが、それでも桃華は、冷静に対応していたのだった。