(……私は闘兵衛との戦いの時に、いまのロインのように牙を剥き出しにしていたのか……?)



代わって桃華も、このような状況にありながら、落ち着いて過去の出来事を思い出す。


桃華の持つ奥義ともいえる技は、闘兵衛によってあっさりと覆され、敗北を喫する。


お互いに無傷で済んだのは、闘兵衛の技術もさることながら、彼の度量衡の大きさが人並み外れていたのが要因であった。