まさか、最後の最後に、このような化け物が出て来るとは、夢にも思ってもいなかったのだろう。 銃佐ェ門は恐怖に引き込まれそうになる自分をかろうじて抑えて、苦痛に歪む表情で黒鬼を睨んでいる。 「ヤツは、俺が闘る」 身構える銃佐ェ門と皐月に闘兵衛はそう言うと、前に数歩ほど、進み出るのであった。