「私の血は鬼鴉の……、鬼人様の血です」 信仰のように、ロインは頑なに自分の信じるモノを、声にする。 こだわらなければ、全てを見失ってしまう。 「私を殺さない限りは、あの方の元へと行けません……」 ロインはそう纏めると、レイピアを眼前に構え、桃華の方向へと切っ先を向ける。 挑発とも条件とも取れる物言いをロインは声にして、対決の場に縛り付けるのだった。