「血の繋がりは、ナニよりも濃ゆい……」 太刀の柄に右手を掛け、桃華は冷笑を浮かべながら、さらに続ける。 「そう言ったのは、貴女ではなかったのですか?ロイン……」 過去に問われた言葉を、桃華は尋ね直す。 人を縛りつける、縁― 「無駄な血は、流したくないんですが……?私の目的は、鬼人だけです」 流れるように太刀を抜くと、桃華は表情を引き締め呟くのだった。