蛮族の城― 桃華が、鬼鴉にて闘華と名乗っていた時に奪取した城である。 とある貴族が別荘として建てたらしいのだが、それは別荘といえるほど、生易しいモノではない。 城は決して大きいとはいえないが、豪勢な造りであった。 城壁は侵入者を一切許さない堅固な造りであり、防衛、篭城をする分には最も適している。 ただ、兵がいればの話しである。鬼鴉に組織的な兵力はなく、人の気配はなかった。