「それほどかしこまる事は、ねぇよ。……もし誰かが欠けても、1人しか生き残れないとしても、よろしく頼むゼ?」
「っ!?」
闘兵衛の吐き出した言葉に、銃佐ェ門は驚く。
生死を賭けた、戦い。
と、闘兵衛は口にしているようなモノで、容易な敵ではない事が伝わる。
「まぁ、万が一だろうがな?……俺が、誰も死なせんよ」
闘兵衛は言い直すように呟くと、腕を組む。
「御武運を、お祈りしております……」
闘兵衛の思いを感じとったのか、アークは神妙な面持ちで答える。
「……あぁ」
短くそう呟くと、闘兵衛は海を見つめるのであった。
