海上―
外套の集団によって、船に招き入れられた闘兵衛ら一行ではあったが、未だに緊張感を拭えてはいなかった。
「そうですか、ランス殿も……」
今しがた聞いた情報に、桃華は言葉短く、感想を漏らす。
首謀者でもある、ランスの死―
ソレは、鬼鴉と反乱軍の決着を意味していた。
「手荒い真似を致しまして、申し訳ありませんでした……」
金髪の少年アークはあらためて頭を下げ、桃華に向かい話し掛ける。
「貴方達が、鬼鴉を抜けた……。と、言う噂も、聞き及んでいませんでしたが……?」
桃華は闘兵衛らを代表して、アークとの受け答えを行っていた。
