「……黒鬼」 鬼人はその巨人の名を、確かめるように呟く。 「女心とやらは、私にはわかりませんが……」 「言うな」 黒鬼の台詞を遮るように声を発した鬼人は、そのまま続けた。 「ロインには、スマナイと思っている……」 本心を晒し、鬼人は少し間を空ける。 「女性としての喜びを、奪う結果となっているから、な」 鬼人の言葉からわかるように、ロインが鬼人に抱いている愛という感情が鬼鴉の為に、蔑ろにされている事は確かだった。