「なかなか詩人じゃないか……、闘兵衛。まぁ、言う事は、もっともだと思うがね?」 闘兵衛の台詞に軽く感心した銃佐ェ門は、納得しながら答える。 随分と変わったものだ。と、銃佐ェ門はチラリと闘兵衛に視線を送った。 以前はぶっきらぼうにも近い性格だったが、おそらく今の闘兵衛こそが、本来の闘兵衛なのかもしれない。 そう思うと、銃佐ェ門は今の現状に対して、笑みすら洩れてしまう。 不自然な状況下にありながら、平静を保てる安定した精神状態が、可笑しくもあったからだ。