「……おそらく蛮族の城だと、思います」 「蛮族の、城?」 桃華は少しだけ考え、その問いに答える。 聞き慣れないその言葉に対し、銃佐ェ門はすぐに問い直した。 「えぇ……、鬼鴉が手に入れた城。私が知る限りでは、そこしかないと思うのですが……」 話し終えた桃華は、目尻を下げ困った表情を浮かべる。 「?」 その桃華の表情に、小首を傾げる銃佐ェ門は、後の言葉を待った。