桃華の周りの人間が明るいのは、彼女の性格が関係しているようである。


男性、銃佐ェ門は夜に備えて焚火の準備をしながら、その光景に微笑みを向けていた。


理由は桃華とは別の、もう1人の女性にある。


普段は無表情のその女性も、同年代の桃華に感化されてか、感情が豊かになった。


表に出ず、裏を生きて来たその女性にとっては、桃華の存在は眩しいモノなのだろう。


名を皐月という―


以前とは打って変わり、随分と華やかさを飾れる女性となったものだ。