「……そうか」 畏怖した表情、むしろ、怯えた顔で黒鬼は口ごもる。 「ティグ達精鋭部隊を、全滅させた……」 紅拳は黒鬼の反応にいぶしがりながらも、さらに口を開く。 「嘘か誠かわからないけど、ソレが本当ならば、闘兵衛にソイツをぶつけるべき、だったのではないの?」 死神と呼ばれる人物の使い方について、紅拳は異を唱える。 「……アレは、人の手に負えるモノでは無い」 意を決したように声を発する黒鬼は、さらに続けていった。