「……或いは、私と戦う前なら、貴方でも勝てたかもしれません」 閃いたかのように、言葉の掛け合わせを紅拳は行っていく。 「もっとも……、日本で貴方が先に戦っていなければ、私は負けなかったでしょう」 「……」 謎掛けのような齎される紅拳の台詞に、黒鬼は、ただ言葉を飲み込む。 進化― 戦いを重ねていく事に、闘兵衛は成長を続けている。 紅拳はそう、語っているのだった。