「もっとも、ランス殿とブレイド殿が死んだ今となっては、鬼鴉には比べる戦士など居もしませんがね……?」


「ッ!!?」


紅拳から発せられた辛辣なる台詞に、黒鬼は表情を強張らせる。


その紅拳の言葉は、痛烈な批判であった。


鬼鴉に起こった内戦こそが、身内同士で戦力を潰し合う結果になったという事実であろう。


その意見は明確であり、紅拳が口にした粛正という言葉も、納得できた。