蛮族の城― 無人ともいえる城の周辺に、外套を羽織る巨漢の人物が姿を現す。 成人男性の頭二つ越えた身長は、明らかに大きいのだが、その背に担いだ剣もまた巨大であった。 グレート・ソード その人物と同程度の長さを持つ剣は、それだけで破壊力を説明している。 大剣の持ち主、ランスは辺りを伺いながら、城内に忍び込む。 (散々たる、有様だな?噂は本当だったか……) ランスは状況を確認すると、思案を巡らすのだった。