「……闘兵衛にとって、一番の強敵かもしれないなぁ?」 「……」 意味深に呟く銃佐ェ門を尻目に、皐月は無言のまま、あたふたと居心地が悪そうである。 答えが出ないという事、即ち、ソコに立ち止まるしかない。 理や優先事項で動く皐月にとってみれば、理解できないモノである。 「皐月……、飲みに行くから付き合えよ」 銃佐ェ門は不意に皐月に声を掛けると、宿に背を向けた。