「どうした?」 宿の2階を見上げては、周囲に視線を送る皐月に銃佐ェ門は声を掛ける。 一瞬身体を硬直させて、銃佐ェ門の方に向き直った皐月は顔を赤面させ、慌てて口を開いた。 「あのっ、そのっ……」 「?」 ひどく狼狽する皐月の姿に、銃佐ェ門を首を傾げる。 「フム……、なるほど」 宿の2階を見上げ、皐月の反応を照らし合わせた結果、銃佐ェ門は一つ頷くと意味を理解するのだった。