早鐘のように高鳴る心臓の鼓動は、闘兵衛の動きを抑制する。 桃華の裸体は寸分なく鍛えられ、無駄な贅肉などついてはいない。 だが、乳房や腰廻りは、女性らしく柔らかい線を描いていた。 「……お、俺はその経験は、ないゾ?」 桃華の裸体を目の前に、しどろもどろに口を開く闘兵衛に、戦う時のような強さはない。 ただ純粋な、無知に近い青年の反応をとる。 「……」 そんな闘兵衛の反応に対して、微笑みを浮かべる桃華は、身体を密着させていった。