『パァンッ』 一人目の痩せた浪人は、闘兵衛によって正確に顎を右掌底で打ち抜かれ脳を揺さぶられると、その場に突っ伏すように崩れ落ちる。 『ゴッ』 二人目の太った浪人は、加速した闘兵衛の跳び蹴りで、頭部を弾かれ回転しながら地面に叩き突けられた。 その間、二秒。 一瞬の出来事に、一人残った浪人は、口を鯉のようにパクパクさせる。 ゆっくりと迫りくる餓狼に、闘兵衛に対し浪人はやっと我に返って、叫んでいた。 「なんなんだっ……!?お前はっ!?」